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水辺生態系と私たちの取り組み
生物たちの世界は、「食べられる」関係を核として、それぞれが生み出す老廃物や排泄物、更には構造物などを利用し、利用される相互関係で成り立っています。この命の関係を「生態系」と言います。生き物にとって水は不可欠です。その為、水辺にはさまざまな生き物が互いに関係しながら暮らしています。
イメージ画として水辺の生態系を簡単に表しました。
水中には植物プランクトンがいて、動物プランクトンがこれを食べ、その動物プランクトンを魚たちが、その魚や水草、更には水辺の草地で暮す昆虫類を小鳥たちが食べます。そして小鳥をタカたちが捕食します。このように「食べる食べられる」という関係を通して栄養が次の生き物に手渡され生物たちの暮らしが成り立っています。他にも魚やクモ類、小鳥類、カヤネズミなどが水草を巣材として利用し、子育てが営まれています。
また、彼らが出したフンなどは微生物などが食物とし、植物たちが吸収しやすい栄養分に変化させます。その栄養を利用して植物たちは繁茂します。このように水辺では、生物の係わり合いが強く、水辺生態系の生産者である水辺の植物は、生態系を構成するために不可欠な存在です。
私たちは水辺環境の復元と修復を介して地域の生態系の多様性の回復と保全に取り組んでいます。
このような生態系を豊かにする(賑やかにする)ことを「ビオトープづくり」と言われています。ビオトープとは、Bio(生き物)とTop(場所)の合成語で「それぞれの地域の、野生生物の棲む空間」を意味します。